Riko Chiaki

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アフリカ大陸、北アメリカ大陸ユーラシア大陸、日本に分布する。

最大種はヤブノウサギで体長50-76センチメートルとウサギ科最大種。背面は褐色、腹面は淡色や白の毛衣で被われる。

開けた草原や森林、農耕地などに生息する。主に単独で生活する。地表棲だが、地面に空いた穴を利用したり砂漠や寒冷地では地面(雪)に穴を掘る種もいる。危険を感じると素早く逃げることが多いが、茂みの中に隠れることもある。

食性は植物食で、主に草を食べるが、木の枝、樹皮なども食べる。

繁殖形態は胎生。高緯度地方に分布する種は年に数回、低緯度地方に分布する種は周年繁殖する。1回に1-9頭の幼獣を産む。

上顎の臼歯は左右に6本ずつある。

Kanoko Yayoi

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オーストラリア東部(クイーンズランド州タスマニア州ニューサウスウェールズ州ビクトリア州)。カンガルー島に移入。

全長オス45 - 60センチメートル、メス39 - 55センチメートル。尾長オス10.5 - 15.2センチメートル、メス8.5 - 13センチメートル。全長はオスで最大630mm、メスで最大550mm、尾長は85 - 150mm、体重はオスで1 - 3kg、メスで0.7 - 1.8kg。胴体は細長く、流線型。尾は幅広く、扁平。全身には1cm²当たり600本以上の柔らかい体毛が生えている。体毛の色は背面は褐色から茶褐色で、腹面は乳白色である。外側の毛は水を弾き、内側の毛は保温性に優れている。

被毛は一般的な哺乳類と同様であり、一次毛胞の周囲に2つの二次毛胞が付随する毛胞群から形成される特徴を有し、一次毛胞の中心保護毛と1本の下毛とからなる毛束、側部保護毛と数本の下毛からなる毛束が確認できる。

感覚器官は後述のくちばしの電気感覚を除いてあまり発達しておらず、目は直径6㎜ほどで桿体と錐体をもっているものの、2色型色覚(人間や真猿類は3色型色覚が基本)で一般の哺乳類と変わらず、脳の視覚野も小さく、カモノハシ自身も獲物を捕まえる事にはほとんど使用していない。聴覚はそもそも外耳がなく聴覚神経も細い他、実験の結果可聴域は500から20000ヘルツ(うちメインは4000から5000ヘルツ付近)と20から20000ヘルツの人間より狭く、嗅覚は脳の嗅球が小さく(同じ単孔類でもハリモグラは大きい)嗅覚受容体遺伝子数も300と少なく(ヒト400、イヌ800、マウス1000、ゾウ2000近く)嗅ぎ分ける力は弱いもののフェロモンなどに反応する器官の遺伝子はそこそこ多く、肩から首の部分に臭いを出す腺があり、仲間同士のコミュニケーションには使用されている。なお味覚は甘味やうま味のレセプターはそうでもないが、苦みを感じるレセプターが少ない。

名前の通りカモのように幅が広く、ゴムのような弾性のあるくちばしは、外見上の大きな特徴の一つとなっている。このくちばしには鋭敏な神経が通っていて、獲物の生体電流を感知することができる。なお、ここの電気刺激に反応するレセプターは非常に多く40000個あり、同じ単孔類のハリモグラ(400)やミユビハリモグラ(2000)より圧倒的に多い。 一方、カモノハシには歯がなく、長らく謎とされてきたが、三重大学などの共同研究チームの調査では、くちばしの向きや電気感覚を脳に伝える三叉神経が発達したために歯の生える空間が奪われ、歯の消滅につながったと考えられている。

四肢は非常に短い。前肢には水掻きが発達し、指の先端よりも大型になる。前肢の水かきは、陸上を移動したり穴を掘る際には折りたたまれる。後肢の趾の間にはあまり水かきは発達せず、泳ぐ際には後肢は舵の役割をする。

哺乳類ではあるが乳首は持たず、メスが育児で授乳の際は、腹部にある乳腺から乳が分泌される。

幼獣は後肢の内側に蹴爪があるが、メスは成長に伴い蹴爪が消失する。


オスの蹴爪には管が通り、大腿部にある腺を通して毒が排出される。カモノハシはオスもメスも蹴爪を持って生まれるが、オスのみが使用し、メスは成長に伴い蹴爪自体が消失する。この毒は主にディフェンシンのようなタンパク質類(DPL)で構成されており、その中の三種はカモノハシ特有のものである。

このディフェンシンのようなタンパク質はカモノハシの免疫機構により生産されている。イヌなどであれば呼吸や心機能の阻害により死に至ることもあり、ヒトに対しては致死的ではないものの激痛・水腫・ショック症状などの作用を及ぼすことがある。その痛みは大量のモルヒネを投与しても鎮痛できないほどであるという。毒による浮腫(むくみ)は傷の周囲から急速に広がり、四肢まで徐々に広がっていく。事例研究から得られた情報によると、痛みは持続的な痛みに対して高い感受性を持つ感覚過敏症となり、数日から時には数か月も続くことが指摘されている。他に腫れあがった患部が数か月間麻痺した報告例もある。だが、ヒトがカモノハシの毒で死亡した例は報告されていない。

毒は哺乳類以外の種によって生産される毒とは異なった機能を持つと考えられている。毒の効果は生命に危険を及ぼすほどではないが、それでも外敵を弱めるには十分な強さである。オスのみが毒を生産し、繁殖期の間に生産量が増すため、この期間に優位性を主張するための攻撃的な武器として使われると考えられている。

熱帯雨林クイーンズランド州)から積雪のある山地(ニューサウスウェールズ州)にも生息する。河川や湖などに生息する。群れは形成せず単独で生活し、夕方や早朝に活動が最も活発になる薄明薄暮性である。

食性は動物食で、主に蜉蝣目・甲虫目・双翅目・蜻蛉目・毛翅目などの昆虫といった底棲の無脊椎動物を食べるが、甲殻類二枚貝、ミミズ、魚類の卵、両生類の幼生なども食べる。水中では目を閉じて泳ぐが、くちばしで生体電流を感知し獲物を探す。動かなければ最大で11分ほど水中に潜っていることができるが、通常は1-2分程度である。

水辺に穴を掘って巣にする。巣穴の入り口は水中や土手にあり、さらに水辺の植物などに隠れ、外からはわからないようになっている。

繁殖期は緯度によるが8月から10月である。繁殖形態は哺乳類では非常に珍しい卵生で、巣穴の中で1回に1-3個の卵を産む。卵の大きさは約17mmで、卵殻は弾性がありかつ粘り気のある物質で覆われている。卵はメスが抱卵し、約10-12日で孵化する。子供はくちばしの先端に卵嘴を持ち、卵嘴を使用して卵殻を割って出てくる。成体の4分の3程度の大きさになるまでに離乳し、約4か月で独立する。

メスは約2年で成熟する。寿命は最大で21年。

Konomi Haruna

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ヨーロッパからアジアにかけてのユーラシア大陸北アメリカ大陸に幅広く生息している。その生息地は温帯からツンドラ気候の地域(北極海沿岸など)にまで及ぶ。現存するクマ属の中では最も広く分布する。

亜寒帯・冷温帯など寒地に生息するイメージが強いとされ実際にその傾向があるが、過去には地中海沿岸やメキシコ湾岸など南方の温暖な地域にまで及んでいて、人間による開発や乱獲によって減少し、人口密度の低い北方のみに生息するようになったとされる。個体群や亜種の絶滅は過去150年間に集中し、アラスカを除く北米大陸と西欧で著しい。

オスの成獣で体長2.5-3.0mで体重は250-500kg程度に達する。メスは一回り小さく体長1.8-2.5mで体重は100-300kgほど。がっしりとした頑丈な体格を誇り、頭骨が大きく肩も瘤のように盛り上がっている。

ヒグマは栄養状態によって生じる個体差が顕著で、溯上するサケ・マス類を豊富に食べられる環境にいるヒグマは大きい。中でも有名なのが、アラスカ沿岸のコディアック島、南西部のカトマイ国立公園と、ロシアの極東カムチャツカ半島に生息するヒグマで、共に500キログラム以上の個体が記録されている。野生のヒグマで最大の記録はコディアック島で捕らえられた個体で1,134kg(2,500ポンド)以上。エゾヒグマでも、1980年に羽幌町で射殺された体重450kgの通称「北海太郎」や、1982年に古多糠の牧場で子牛3頭を襲った500kgの雄(6歳)、2007年11月にえりも町の猿留川さけ・ます孵化場の箱罠にかかった推定年齢17歳・520kgのオスなど大型の個体もおり、近年大型化しているとの指摘もある。このます孵化場の箱罠では、300kgの個体も捕獲されている。三毛別羆事件を引き起こした通称「袈裟懸け」は340kgであった。

針葉樹林を中心とした森林地帯に生息する。

食性は雑食だが、同じクマ科のツキノワグマに比べると肉食の傾向が大きい。シカやイノシシ、ネズミなどの大小哺乳類、サケやマスなどの魚類、果実などを主に食べる。トラやオオカミなど、他の肉食獣が殺した獲物を盗むことも近年の研究で明らかとなった。家畜はヒグマにとって格好の獲物ではあり襲撃も増加している。まれに人を食することもあり、1度でも人を食べたヒグマは求めて人間を襲う傾向があり、きわめて危険である。また自分が捕獲した獲物に対して強い執着心を示すため、ヒグマに奪われた物を取り返す行為は危険である。地上を走行するときには時速約50km、一説には65kmに達するとされる。

川を遡上する鮭を待ち伏せして捕食することも有名である。ただし、ヒグマの栄養源のうちサケが占める割合は北米沿岸部の個体群では栄養源全体の30%以上であるのに対し、知床半島に生息するヒグマでは栄養源全体の5%にすぎなくなっているとされ遡上減による生態系への影響が懸念されている。

冬季には巣穴で冬眠をする。冬眠中には脈拍、呼吸数が大幅に減少する。この間(通常2月)に出産するが、出産したばかりの子供の体は非常に小さい。冬眠しない個体もあり、人を襲う場合もある。

成獣には武器を所持したヒトとトラが天敵となる。シベリアでは生息域が重なるためトラとは敵対関係にある。 トラとヒグマが遭遇した44の事例の内、20例は対立をもたらした。これらの50%でヒグマが殺され、27%でトラが殺され、23%で互いに生き残り別れた。

イノシシ、ロバ等の家畜、ワピチ、ヘラジカ、アメリカバイソン等の中・大型の動物はヒグマの成獣を殺すことがあり、健康で成熟した大型種 (ワピチの雄、ヘラジカ、アメリカバイソン) はヒグマの捕食対象になることは無い。

Aimi Eri

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ガボン西部、カメルーン南部、コンゴ共和国南西部、赤道ギニア

胴長(体長)61 - 76.4センチメートル。体長オス約81cm、メス56cm。尾長9cm程度。体重オス25キログラム、メス11.5キログラム。体重オス約27kg、メス約12kg。メスはオスの半分程度の大きさである。体毛は褐色や灰色で、腹面の体毛は白い。黄色い髭がある。

オスの成獣は鼻筋は赤く、これは皮下に毛細血管が発達しているため血の色が透けて見えている。鼻の両脇は青く、縞模様が入る。オスの尻は青や紫色。青い頬、黄色い髭という特徴的な配色で、このような派手な色彩は、昼間でも暗い熱帯雨林のなかで仲間を見分けるのに役立つと考えられている。

メスよりもオスの方が顔の色が鮮やかで、オスの尻は青紫色をしており、陰茎は赤色、陰嚢は紫色をしている。

熱帯雨林に生息するが、林縁のサバンナやプランテーションで見られることもある。夜間は樹上で眠る。熱帯雨林の地上部に生息している。樹上の果実などを採るために木に登ることもあるが、あまり高いところへは行かない。250頭程度の群れを形成し、そのなかで1頭のオスは20頭程度のメスを従えたハーレムを形成している。野生での生態はよく知られていない。一般的に行動に攻撃性がないとされる。

主に果実や種子を食べるが、草本・樹皮・アリ類などの昆虫なども食べる。果実、種子、昆虫類、小動物などを食べる。捕食者に関する報告はないが、ヒョウなどの大型食肉類に捕食されている可能性はある。

繁殖様式は胎生。6 - 10月に交尾すると考えられ、12月から翌4月に出産する。妊娠期間は約6か月。妊娠期間は約150-180日。通常、1子を産む。